東京屈指の一等地である銀座に「オーク銀座歯科クリニック」はある。
訪れてまず、おしゃれで洗練された院内になんだかわくわくする。
診療室は “完全個室” のプライベート空間で、ガラスばりの窓から陽光が差し込み、清々しい。
プロのデザイナーが1年かけて設計したという内装は、ネガティブなイメージを持ちがちな歯科治療を思わず受けたくなる素敵なクリニックだ。
うまく物を噛めない、顎が痛む、はたまた “まっすぐ歩くことができない” など、一見すると歯科とは関係ないような さまざまな悩みを抱えた患者さんが集う。
国内だと福岡・沖縄、さらに遠方だと飛行機を使用してシンガポールやハワイからも通う患者さんがいるらしい。
そんな「オーク銀座歯科クリニック」で今大注目の治療が行われている。
それが “舌位置矯正治療” である。
どうやら、普通の歯科ではなさそうだ・・。
今日はそんな一風変わった「オーク銀座歯科クリニック」を取材する。
目次
「噛み合わせ治療」なら オーク銀座歯科クリニック
“噛み合わせを制するものは歯科を制する”
温厚そうな見た目からは想像できないほど熱く語る 院長の 難波 郁雄 先生。
明るく気さくで、とても親しみやすい先生だ。
噛み合わせ治療のスペシャリストであり、“補綴治療(ほてつちりょう)” の指導医でもあるという難波先生。
とにかくすごい人だというオーラがひしひしと伝わってくる。
ー 噛み合わせ治療とはどういうことをするのですか?ー
拍子抜けしてしまうような初歩的な質問に難波先生は丁寧に答えてくれた。
「椅子でイメージすると分かりやすい」と。
椅子の脚。4本あるうちのどれか1つが少しでも欠けてしまうと途端にぐらぐらと安定感を失う。
それは人間の体でも全く同じことだそうだ。
虫歯などによる歯の治療後、修復した詰め物やかぶせ物の高低差により歯の断面が短くなったり、長くなったりする。それだけで物を噛みづらくなるし、全身の不調のもとにもなりうるのだ。
確かに、歯はとても繊細だ。細い髪1本でも噛むとその存在を感じる。
実際に、まっすぐ歩けなくなったり、ぎっくり腰になったりしている患者さんが実は以前に受けた歯科治療が原因だったなんてことはよくある話らしい。
だから、難波先生は噛み合わせ治療にこだわるのだ。
「歯科医療で医科を超越したい」と語る難波先生はかっこよかった。
人生の転機!尊敬する “丸茂先生” との出会い
難波先生を語る上で欠かせない人物が “日本歯科大学顎関節症センター 初代センター長” ならびに “日本歯科大学名誉教授” の 丸茂 義二 先生だ。
いい治療のために一流の治療法をマスターしようと海外まで足を伸ばした難波先生。
1998年に難波先生の人生の流れが大きく変わる機会が訪れる。
それこそが “丸茂先生との出会い” なのだ。
丸茂先生は顎関節症、噛み合わせ異常の患者さんを担当する中、主流である “欧米型咬合理論” の治療方では日本人は解決しないという点に いち早く気づき、“日本人型咬合理論” を臨床で実践してきた第一人者である。
「初めて研修会に参加したとき、今まで学んできた咬合理論を完全に覆され、大きなカルチャーショックを受けた」と難波先生は言う。
丸茂先生の咬合理論を簡単に説明すると、欧米人は “狩猟民族” と言われ、ライオンやワニのように縦方向に顎を動かすことでかみ切り、奥歯をあまり使用しないで咀嚼しているのに対し、日本人は “農耕民族” と呼ばれ、牛や馬のように縦・横どちらにも顎を動かし咀嚼をするという大きな違いがある。
そのため、日本人にはそれに特化した “日本人型咬合理論” を適応した方が顎機能障害や咀嚼障害が起きにくいということらしい。
確かに、日本人は「お米が甘い」とか「胡麻の香りを楽しむ」と言った他の国では見られない独特の表現方法がある。
日本人が、何度も奥歯ですりつぶしながら食事をしている証拠だ。
それを知った難波先生はこれまで実践してきた “欧米型咬合理論” から “日本人型咬合理論” に移行。
「『ご飯が食べやすくなりました。ありがとう先生!』なんて言われてね。」
と照れ臭そうに笑みを浮かべる難波先生。
そんな患者利益を第一に考える難波先生が今1番おすすめする治療法。
それが「舌の位置矯正」だそう。
噛み合わせ治療の真骨頂 「舌の位置矯正」
舌が正しい位置にないとどんなことに・・?
舌が正しい位置にないと、“口呼吸” の習慣化や “睡眠時無呼吸症候群” などが起こる原因になるらしい。
口呼吸は菌をダイレクトに体内へ取り込んでしまう厄介者。
舌を正しい位置に矯正することができれば、“口呼吸” が “鼻呼吸” となり外から体内へ菌が入ることを防止することができる。
さらに、いびきの改善などの他、唾液の分泌量が増えることで口腔機能を高める結果にもつながるそうだ。
噛み合わせにも大きな影響を及ぼす「舌の位置」
難波先生はなんと、耳の傾きで 舌の位置が正常かそうでないか分かる。
舌の位置が適切な場所にない場合、その多くは「低位舌」と診断されるのだが「それはあくまで結果であって “本当の原因” を探求しなければ意味がない。」と難波先生は言う。
つまり「低位舌」を解消するのに多用される “筋機能トレーニング” などをしても根本的解決にはならない可能性があるそう。
では、“本当の原因” はいったい何なのか。
・・それは、“舌骨の位置が低いこと” にあるらしい。
進化する治療法・・その秘密は歯科技工士にあり!
「オーク銀座歯科クリニック」では、SPP(スーパーパラタルプレート)とSLP(サブリンガルプレート)と呼ばれるものを用いて治療をする。
舌の筋力をアップするという治療方法はたくさんあるが、本来の原因である舌骨の位置を改善するという治療法は数少なく、“SPP” と “SLP” を装着するという方法は他とは大きく異なる。
装着するだけで効果を得ることができるため、毎日何分間行うなどといったトレーニング的方法は必要なく、ただ24時間装着するだけで “自然” と “無意識” に予防・対策することができるという優れもの。
実際に実物を見せてもらったが全く初めてみるもので、一見すると「シリコンの塊」のようなものにも見える。
正直、口の中に24時間も入れていて違和感などないのか疑問だった。
私の顔にそれが出ていたのか、難波先生が「2週間くらいは発音の違和感を感じるかもしれませんね。」と話してくれた。
しかし、毎日装着していれば、むしろこの装置がないと舌をどこにおくべきか不安になり 逆に違和感を感じるほどになるそう。
そのくらい体の一部になる、と難波先生はいう。そして、次の発言にびっくりした。
「私も、もう24時間ずっとつけてます。」
実際に装着をしている患者さんも装置を装着した瞬間、身体に酸素が入っていくのがわかる。と感動するそう。
まだまだ試行錯誤、研究途中という“SPP” と “SLP”。
この形を完成するまでには相当の年月と “歯科技工士” の情熱が注がれていた。
取材時、難波先生が何度も何度も繰り返して言っていたことがある。
それが「歯医者だけではどうにもならない。腕のいい歯科技工士がいてこそ、歯医者が本来の仕事をできるのだ」という言葉だ。
難波先生いわく、歯科技工士は “大工” らしい。
歯科医師が患者の歯の状態を見て詰め物(補綴物)のオーダーを歯科技工士にする。
つまり、作るのは歯科技工士なのだ。
「オーク銀座歯科クリニック」は院内に歯科技工室が設けられている。
これは歯科業界ではなかなか珍しいことなのだそうだ。
難波先生の歯科技工士にかける思いを強く感じた。
歯の詰め物・かぶせ物(補綴物)と同様に、“SPP” と “SLP” も、「オーク銀座歯科クリニック」専属の歯科技工士「大内」さんが丹生こめて作る、ひとりひとりに合わせた完全オーダーメイド。
体の一部にすらなる秘密は ここにあるのかもしれない。
噛み合わせ治療で内側から美しく
内側の美しさとは・・?
ここで難波先生に 今後の展望について聞いた。
「歯科医療を通じて “美しく健康に老いる” サポートですね。」と即答。
“ホワイトニング” や “セラミック” など審美歯科が流行る昨今。
もちろんそれを否定するわけではないが、それだけではなく、体の内側もっと本質的な部分から美しくかつ健康に、を念頭においているそう。
確かに、表面的に見栄えをよくしても、本質が変わらなければ、そのメッキはいずれ剥がれてしまう。
難波先生の言う、“内側の美しさ” は歳を重ねても変わらないものだ。
歯科が医科を超越する日もそう遠くないかもしれない。
初めてのかたへ
最後に難波先生よりメッセージをいただいた。
「情報化社会で、誰でも簡単に知りたい情報についてすぐに調べることができます。
しかし、その全てが正しい、絶対的な情報ではないということを忘れてないでください。
数ある情報の中でいかに質の高い “本当の情報” を選択できるかが大切です。
『オーク銀座歯科クリニック』では患者の皆様にそんな情報の取捨選択ができるよう、HPやドクターコラムでなるべく多くの情報を記載しています。
一度そちらをご覧になってみてください。
そして、信用できる情報だと感じてもらえたらぜひお越しください。
そのときは患者さまが健康的で豊かな生活が送れるよう、全力でお力添えさせていただきます。」
こんなにも患者さんのことを考える歯科医はおそらくいないだろう。
詳細
ライターから一言
話せば話すほど、院長である「難波 郁雄」先生の人格が人気の秘訣なのではないかと思う。
もちろん治療技術はさることながら、難波先生は自身の腕におぼれることなく、常に探究心を持って生活されている。
患者さんにどう説明したらわかりやすいか、日頃から考えていらっしゃるのだろう。
“噛み合わせ治療” に “舌位置矯正” 初めて聞く言葉たちだったが、例えの表現が非常に分かりやすかった。
「オーク銀座歯科クリニック」
全身の健康につながる最適な治療を受けることができるだけでなく、本質である体の内側の “自然美” を追求することができるだろう。
過去の虫歯治療に違和感を感じているなら、あなたも一度訪れてみては?
帰り道の銀座の街を歩く楽しみも増えるかも・・・。