「出産は鼻の穴からスイカを出すようような痛みだ」という表現を昔からよく耳にしますよね。
出産と聞くとただただ痛いものをイメージする方も少なくないのでは?
では、“良いお産”とはどのようなお産のことをいうのでしょうか。古今東西変わらず言われているのは、母子ともに健康第一で生まれてくること。
一生に一度しかない、お母さんとお子さんが出会う瞬間は、その何にも代えがたいものです。そこで今日は、大切な出産までを手助けをしてくれる『ヒーリングゆう』を今日はご紹介いたします。
目次
ヒーリングゆうとは?
千歳船橋駅から1分ほど歩くと見えてくる『ヒーリングゆう』は、20年近く地域密着型の鍼灸院として千歳船橋のエリアに住む方を中心に長く愛され続けてきた鍼灸院です。オープン当初からパンフレットなどをつくっていないそうなのですが、オープンするや否や口コミで人気となり、常に予約で埋まっているのだとか。
30代から40代の女性の方を中心に人気ですが、中には80代の方もいらっしゃるのだそう。『ヒーリングゆう』には、千歳船橋エリア周辺に住んでいらっしゃる方の他にも、茨城県や千葉県、なんと遠方のお客様の中には沖縄から足を運んでくださる方もいらっしゃるのだとか。
『ヒーリングゆう』の施術では、“長野式キーコスタイル”を用いています。長野式キーコスタイルとは、長野潔先生が脈診により30万症例から確立させた長野式を松本岐子先生によって腹診に形を変え、発展させた治療法のことを言います。松本岐子先生は、鍼灸師なら知らない人はいないほど有名で、一目おかれる存在の方なのだそう。
“ヒーリングゆう”の名前の由来を教えていただけますか?
「“ゆう”というのは、私の娘の名前なのですが、実は私が鍼灸師を始めたきっかけは娘がつくってくれたようなものなんです。」と晴れ晴れとした笑顔で語ってくださったのは、院長を務める藤田恵子さん。温かな眼差しと明るく溌剌した姿が印象的な方でした。
鍼灸師になるまではスイミングのコーチとして働いていたという藤田さん。自分自身が現役だった時代には、自分の身体に鞭を打つようにトレーニングしていたと言います。しかし、コーチとして教える立場になった時にあることに気がついたのだとか。それは、“身体をしっかりとみる”ということ。そして39歳の時に、鍼灸師になることを決意をし学び始めました。そして、2001年の3月に『ヒーリングゆう』をオープン。
藤田さんが鍼灸師を目指すきっかけとなったのは、ご自身の娘さんの右腕が不自由になるという出来事が起こったこと。娘さんの症状はどんどん悪化し、身体のさまざまな部分に広がっていきました。「何か良くなる方法はないものか」と悩んでいた時に、たまたまマッサージを受ける機会があったのだそう。マッサージを受けた娘さんの体は、みるみるうちに良くなり、それを受けて藤田さん自身も技というものを通して人の身体を良くしていきたいという思いが芽生えていったのだと言います。
最も人気のある施術は何ですか?
「最も人気のある施術はマタニティケアです。特に寒い時期は逆子になるケースが増え、今のシーズンも逆子治療を目的で足を運んでくださる方が多い印象ですね。」と話してくださった藤田さん。
寒い時期になると血流が滞り母体に運ばれる酸素量が少なくなることにより、その結果、赤ちゃんの動きが鈍くなってしまうのだそう。酸素量が少ない環境にいる赤ちゃんは、大きな動きがとれないため頭を下の位置に動かすことができないのだと言います。そのため『ヒーリングゆう』では血流が良くなるツボに働きかけることにより、赤ちゃん自身の力で回ってくれるように促していきます。また、逆子になりやすい方には生活習慣に傾向があるのだそう。『ヒーリングゆう』では、生活習慣の改善などのあらゆる面からのアプローチを提案することが可能。
『ヒーリングゆう』の人気の秘密とも言えるのは、施術で使う鍼灸針。『ヒーリングゆう』では、世界で一番細いと言われる鍼灸針を使って施術を行っていきます。そのため、一般的な針よりも痛みを感じにくいので、“鍼灸自体初めて”という方でも、気軽に試すことができますよ。この針を使用している鍼灸院は数少ないのだとか。
あらゆる世代に効果のある治療ですね
鍼灸を受けられるのは、大人だけではありません。実は、お子さんも受けられる鍼灸治療があります。『ヒーリングゆう』では、2つの施術方法を実践しています。
ひとつは、大師流はりです。小さいお子さんの夜泣きや疳の虫、アトピー性皮膚炎症などの小児疾患全般に効果があるものです。針と聞くと「子どもに針を使うの?」と思われがちですが、小児鍼で使う針は、刺すのではなくフェザータッチのように身体を撫でて使うものです。そのため痛みを感じることなく、正常な皮膚の状態にしていくことができます。
もうひとつは、グリッター式プログラムのはりです。脳に障がいを持った子どもたち(脳性麻痺・PVL・発達障がい)の眠った力を呼び起こすもので、脳神経にアプローチすることにより、てんかん発作を鎮めたり、強い緊張を緩めたりする効果があります。また、脳と身体を結ぶ神経の繋がりを強める効果もあるのだそう。
新しく男性スタッフが入られたとお聞きしたのですが…
「はい、今年から新たに1人男性スタッフが増えました。当院では、局所治療に止まらない全身調整や、根本治療の鍼灸を行っていますが、さらに幅広い年齢層の方にお越しいただきたいという思いから、新しく男性スタッフを迎えました。また、鍼灸を学びたいという人たちにも彼からさまざまなことを学んでいってほしいと思います。」
『ヒーリングゆう』では幅広い方に通っていただきたいという思いから、男性鍼灸師も施術にあたっています。また今年から新たに和田仁宏(わだよしひろ)鍼灸師が加わりました。和田鍼灸師は、整形外科にて10数年間、鍼灸治療を担当してきた経歴をお持ちで、主に男性不妊や難治性の患者さんを担当しています。
これなら「女性ばかりの鍼灸院にはどうしても通いづらい…」と悩んでいらっしゃる男性の方でも、気軽に通うことができるでしょう。
20年の中で変わらないものはありますか?
「そうですね。絶対的に変わらないことは“納得のいくお産をしてもらいたい”という想いです。良いお産を経験することで、より我が子に愛情を注げると思うんです。初めてお母さんとお子さんが出会う瞬間は一生に一度しかありませんから、そのなににも代えがたい瞬間がより良いものになるようにこれからも多くの方のお手伝いをしていきたいと思います。」と話してくださった藤田さん。その頼もしい表情には、多くの方の出産に尽力してきたさまざまなストーリーが表されているかのようでした。
今後の展望
最後に藤田院長の今後の展望を教えてください。
「そうですね。ここで学んでいってくれた方々が、より良い鍼灸院を増やしていってくれることですね。ここで培った技術や知識を各々の地元などの地域に持ち帰って、安産の種を広めていってほしいと思います。
またご家族で新しい家族を迎え入れる“お産”という瞬間は、家族の絆をより一層強いものにします。お父さんになられる方はお産に関わることで、お子さんをより身近な存在として受け入れることできると思っています。社会の最小単位である家庭の安定は、より健全な社会をつくりあげることにもつながると信じていますので、これからも邁進していきたいと思います。」
赤ちゃんが生まれる瞬間というのは、人生の中でほんの一瞬の出来事かもしれません。しかし、この瞬間が後々の家族の絆を強く結ぶ大きな要素にもなり得るのだということも、藤田院長はお話ししてくださいました。
施設詳細
ライターから一言
今回の取材させていただいた藤田院長は、とても明るく頼もしくもあり、また太陽のような温かさをお持ちの方でした。
藤田院長は、鍼灸師を通して“お母さん自身がしっかりと納得して、心の底から喜べる出産”へのアプローチを身を投じて行っていらっしゃいました。
また藤田院長は、妊娠・出産という人生の起点を通して、ネグレクトや虐待を受ける子どもたちが増え続ける現代の私たちに、足りない何かを問いかけてくれているようでした。
お産に対して不安を抱いている方は、ぜひ『ヒーリングゆう』へ足を運んでみてはどうでしょうか。